【特派員レポート#1】第2回「スポーツ立国戦略」の策定に向けたヒアリング-③

4月6日に行われた今回のヒアリング。レポートも最終回です。

 

日本レクリエーション協会(浅野祥三常務理事)

日本レクリエーション協会の浅野祥三常務理事は、スポーツ立国を実現するために重要な視点について、スポーツ文化の定着を挙げた。その中で、国民の健康で豊かな暮らしに寄与するスポーツの充実、国民が元気になるスポーツ競技力の向上、生涯スポーツと競技スポーツの連携の3点が重要と述べた。その後、レクリエーションの重要性について、レクリエーションが「楽しみ」としてのスポーツだけではく「社会的活力」を生み、国民一人ひとりが幸せになるために活用できるとアピールした。

全国レクリエーション大会の開催状況については、総参加者数が減少傾向にあるものの、平成19年度以降は、参加費を徴収し旅費も自己負担の中で、毎年約1万人の参加がある。布村スポーツ・青少年局長からは、自発的に参加する国民のニーズがあることにも興味が示された。

他にも、総合型地域スポーツクラブへの支援や、新たな事業として、クラブマネジャー企画力アップ研究会やスポーツに親しんでいない人々が楽しめるようなキャンペーンの実施を提案した。鈴木副大臣からのクラブマネジャーという人材は誰が向いているのか?という質問に対して、浅野常務理事は、事業を創造する企画力、地域と人をつなげるコーディネート力を持つ人材が、今後の地域クラブ、地域の活性化には必要ではないかと述べた。

  

全国体育指導委員連合(園山和夫専務理事)

園山和夫専務理事は、まず体育指導委員制度の現状を話した。体育指導委員は、非常勤公務員として市町村のスポーツ振興に貢献しており、平成20年の同連合調査では、総合型地域スポーツクラブにかかわっている体育指導委員は約半数を占めているという結果を報告した。

体育指導委員は、住民に対するスポーツの実技指導を中心に行っていたが、平成11年のスポーツ振興法の一部改正により、体育指導委員の数が大幅に減少。スポーツ立国戦略への期待として、スポーツ庁の創設、地域スポーツの進行役としての体育指導委員の位置づけを挙げた。

鈴木副大臣から総合型クラブとの連携について質問があり、日本体育協会が取り組む指導者養成などの主体的なカリキュラム作成の必要性を感じていると園山専務理事は回答した。

 

日本武道館(三藤芳生理事・事務局長)

三藤芳生理事は、武道の総合的な進行普及について必要な環境を挙げた。武道には、指導者、道場、用具が必要と話し、体育館ではなく武道場の必要性を強調した。世界に5,000万人を超す武道愛好者いることや、「武道」「サムライ」「柔道」といった言葉が世界で通用する共通語であることなどを背景に、国民全体に武道が振興普及についてアピールした。

 

発表の最後には、「むすび」として、以下のように締めくくった。

武道は人間を強くする

日本のスポーツはすべて「道」から始まる

トップアスリートの養成も大事だが「国民皆武道」こそが日本再生の道

武道の総合的な振興普及を図り、国民に元気を、青少年に活力を

中学校における武道必修化が決まるなど、現在、国の施策として武道は追い風であり、予算確保も期待される。ネットワークの構築や協力体制の強化、指導者の確保など具体的な課題について意見交換がさかんに行われた。鈴木副大臣からは、国内の教育だけでなく、観光事業として武道の体験的な場の提供は可能かどうかといった質問があり、三藤理事は、「welcom!」と協力可能体制を表した。

  

以上、3回に渡り「スポーツ立国戦略」の策定に向けたヒアリング(第2回)報告を終わります。